“文学少女”と死にたがりの道化 嬉しい驚き

新シリーズ1冊目。
本や人の書いた文章を食べる文学少女の遠子先輩と文芸部の後輩の心葉くんが恋愛相談に端を発した事件に関わっていくお話。
特定の文学作品を下敷きに、これまでの著者の甘々ラブコメ作品と比べるとかなりシリアスな雰囲気で物語が展開されていて、驚いたけどとても良いと思う。
ミステリ風の味付けはされていますが、けしてミステリでは無くあくまでもライトノベル。そもそもこの著者にミステリを求める人はいないと思いますが。
キャラクターは遠子先輩は魅力的で際立っています。でも、この巻の主要キャラクターのOBとかは、紙幅の問題かもしれませんが、どこかおざなりで使い捨てな感じ。それ以外の脇役は普通です。シリーズが展開していくと脇役が化けることがあるのでそれを楽しみにしましょうか。