扉の外

扉の外 (電撃文庫)

扉の外 (電撃文庫)

第13回電撃小説大賞金賞受賞作。
修学旅行に行くクラス全員が一つの部屋に閉じ込められ、あるルールに従って生活することを要求されるが、主人公はそのルールから逸脱することを選びそして…というお話。
主人公も確固たる考えがあってルールから逸脱したわけではない。ルールに対する不快感、管理されることへの嫌悪感だけでルールを外れている。主人公による物語への介入はほとんどなく、集団によるゲームの行方を、傍観者の立場で状況を見つめ続ける。
主人公に魅力はないけど、おかれた状況と物語の展開については十分以上に楽しめました。魅力的というよりは、いかにも人間くさいキャラクター達もそれぞれに良い感じ。