平井骸惚此中ニ有リ 其伍

シリーズ完結編。
関東大震災を生き抜いた平井家の人々は同じ日に二箇所で開かれたパーティに分かれて参加して、それぞれで首切り殺人事件に遭遇し、これを解決しようとする。ミステリとしては良くある話だけど、狂言回しの太一くんをはじめとするキャラクターの魅力とほんの僅かのラブコメ要素で読ませるものとなっている。
主人公だけど探偵役ではないはずの太一くんが立派になってしまったので、シリーズが完結してしまうのも仕方ないか。この大正時代あたりの話はサクラ大戦などファンタジーやSF、伝奇物なら幾つかあるとしても、実時代に寄っているライトノベルとしては比較的珍しいので、もっと続けても面白かったと思う。
完結のお祝いと次のシリーズに期待して星を一つ追加して5つ。