SHI-NO―呪いは五つの穴にある

シリーズ5冊目。
主人公と志乃ちゃんが、第二次大戦期にドイツで書かれた呪われた手記にまつわる二つの事件を、安楽椅子探偵的な立場から推理し想像し関わるお話。
どちらの事件もトリックはいいと思う。このレーベルとしては頑張っているとも思う。だけど二つ目の事件の関係者の日本人6人中、少なくとも5人がドイツ語を普通に読めるっていうのはひどい。彼らがドイツ語を読めるような記述は本文のどこにもないのに。いつの間に日本人はそんなにドイツ語が読めるようになったんだ。それとも呪われた手記がドイツ語で印刷されているっていう設定は、二つ目の事件ではどこかに行ってしまったのだろうか。